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73回目の終戦記念日

きょう15日は、日本が進めた侵略戦争と植民地支配の終結から73年になります。

 

日本共産党日田市議団は、日田駅前など4カ所で街頭演説を行いました。私たちが街頭から訴えた内容は、下記のとおりです。

 

アジア・太平洋戦争は、最初から最後までウソで固めた戦争でした。15年にわたる戦争のきっかけ自体、当時「満州」と呼ばれた中国東北部で、日本軍が仕かけた謀略が始まりです。自らの利権と領土を拡大する戦争を、中国による鉄道爆破で起こされたように偽り、戦争と呼ばず「事変」と言い張ったのも、日本と世界の世論を欺くためです。

 

その後の日中全面戦争への拡大やアメリカなどと戦争を始めることでも、侵略戦争を「自尊自衛」などとごまかしました。数々の絶望の戦場で6割が飢え死にし、戦争終結までの1年間で全戦没者のおよそ9割が亡くなりました。

 

この戦争では、アジア・太平洋地域で2,000万人以上、日本人300万人以上が犠牲になりました。

 

きょう73回目の終戦記念日を、私たちは若者をふたたび戦地に向かわせる政権のもとで迎えます。安倍首相は次の国会に9条改憲案を提出し、自衛隊を明記すると強調しました。安倍政権が国会で繰り返してきたウソの政治は、歴代政府でも異常なものです。それを許せばそれこそ民主主義は崩壊し、戦争とファシズムにつながります。戦争の「脅威」をあおり立て、安保法制の強行や軍備拡大を進めてきたことからも、それは明らかです。

 

一方で、私たちは、今年の終戦記念日を朝鮮半島と東アジア地域で、平和の激動が始まる中で迎えました。これは、朝鮮半島非核化と平和体制構築に向けたプロセスの始まりです。持続的な努力が必要ですが、対立から対話への大きな転換が実現したことは、画期的な変化です。安倍政権の「戦争する国づくり」は、「北朝鮮の脅威」を口実にしてきましたが、いま起きている平和のプロセスが成功すれば、この「根拠」も崩壊します。日本共産党は、日本とアジア、そして世界の平和を願う人たちと力を合わせていきます。

 

「核兵器のない世界」の実現の可能性も広がっています。昨年7月に国連で採択された核兵器禁止条約は、米国など核保有国による妨害にもかかわらず、現時点で60カ国が署名し、14カ国が批准しています。条約発行に必要な50カ国の批准に向け、さらなる国際的世論を巻き起こす時です。

 

安倍政権は唯一の戦争被爆国の政府にもかかわらず、「核抑止力」を「口実」に、被爆者・国民の悲願に冷たく背を向け続けています。安倍政権を倒し、核兵器禁止条約に署名する政府をつくるため、市民と野党の共闘を強く大きくすることが求められています。私たちはそのために奮闘する決意です。